遅いっ!

朝3時。
扉の向こうで、「ごそごそ」という音がする。

......相変わらず、早起きわんこ(^^;

扉を開けると、案の定、ワンが興奮した面持ちで部屋に入ってきた。


『わ~い! 入れた入れた! おはよおはよ!』

17キロ、体当たり。全身で喜びを表現してくる。
シッポぶんぶん、べろべろっと手を舐めて、ついでに甘噛み!

「いたいっ!」

生後7か月の甘噛みは、すでに「甘」という文字が似合わない。
腱鞘炎のチタンテープの上を、がぶっと噛まれる。ひぃぃ!


『お散歩行きましょ、行きましょ!』
「まだ3時だよ。寝たのは1時。2時間しか寝てないちゅーの」

『お散歩~~!』
シッポぶんぶんで体当たりして、再び甘噛み。

「まだ早い! もうひと眠りする! はい、出ていって!」

ワンを追い出して、扉を閉める。


『く~~~~~~~ん・・・・・・・・・・』

(^^;

誰が教えるんだろう? こういう媚び方って。
こんなせつない声で啼かれてしまったら、眠ってなんかいられない。


扉を開ける。

シッポぶんぶん振りつつ、
キラキラした目のワンが、こちらを見ている。

「わかったよ、行きますよ、行きますっ」

『やった!』


ワンにリードを付けて、外に出る。
今日は、仕事場からサンダルで戻ってきてしまった。
ヒールのあるサンダル、足元があぶなっかしい。

ワン、勢いよく走り始める。

うぅぅぅ、追いつかない! ひえぇ!
どんどん先へ行ってしまう!


先を進んでいたワンの足が止まる。

きっ!という感じでこちらを振り返る。
すたすたっと戻ってきて、

「がぶっ!」

足首を噛まれてしまった(^^;;;;;;


『遅いっ!』

「仕方ないじゃんか、今日は、サンダル履きなんだから。
他に靴がないんだよ。危なくて走れないんだよ」

『う~!』

眉間にしわが寄っている。
たいそうご不満の様子。

「わかったわかった。
今度はちゃんとジョギングシューズにするから」


どっちがアルジか、すでにわからない(^^;
まぁ、この力関係は、先代のときと変わらないけれど。

犬社会では、ちゃんと上下関係がある。
我が家の場合は、最上層が相方、ワンが二番目、同類か格下が当方。

しっかり面倒をみている人が上位なのは仕方がないもんね。


先代のワンは、ショー系の犬だった。
今回は、もろ完璧にアスリート系の犬である。

比較してみると、確かにそれが顕著。

先代は全体的にガッチリしていて、お尻もまん丸と大きかった。
二代目はスリムで、しかし筋肉はムキムキで、お尻もきゅっと締まっている。

運動神経がムムムで、高所恐怖症気味だった先代に比べて、
二代目は身軽で、高いところが大好きで、抱っこされてもルンルン喜んだりしている。

性格的に穏やかで優しいのは、先代のワン。
物怖じしなくて、怒られても堪えないのが、二代目のワン。


さてさて、この先、どうなりますことやら?

とりあえず、ジョギングシューズね......。
マラソンの装備して、数時間、一緒に走れちゃうかも、ね。

せっかくだから。
そのまま「チェリー神社」まで、参拝に行っちゃおっか。